俺ら東京さ行ぐだ

 今日は早く起きたし、記事を書く。

 今の職場を選んだ理由の一つとして、オフィスが都心にないことがある。都心にオフィスがあると、近くに住むには金がかかるし、遠くから通勤すれば満員電車。大学院は田舎にあったから、これらの混雑とはあまり縁がなかったが、大学の特に2年生くらいまでは非常にストレスフル(今思えば)な通学を余儀なくされていた。

 また今思うと笑ってしまうが、就職が決まった暁にはガンガン仕事して、勉強して、バリバリに仕事ができるようになるつもりだったので、電車で押しつぶされている時間があったら、勉強したりプログラムを書いたりしたいという思いがあった。通勤している時間って無ではないものの、やれることは大きく制限されるし、集中できない。将来的に所帯を持つにあたっても、例えば通勤20分くらいの場所でも家なども安いし、何よりも自然豊かな地域でゆったりとした時間を持てるというのは、金銭的なメリット以上の価値があるよなと当時は思っていた。実際そのように暮らしている人も多い。

 しかし、ここのところ東京に出ることが多くなり、改めて東京という場所の豊かさを感じてしまった。別に今の場所もメーカーにありがちな、訳の分からない田舎というほどでもなく、15万人ほどの人が住む市の中心地である。買い物をするにも、いろいろな店がある。ただ、いろいろな店があるとはいえ、マス向け。何かに特化した尖った店はここではやはり生き残れない。特にランチについては、チェーン店のループを余儀なくされる。よくあるものを集めた個性の感じられない町。便利ではあるのだけどね。

 東京に出ようと思えば出られないでもない。速ければだいたい45分で新宿に到着できる。でも、ここ数日出てみると、普通に遠いし、何より仕事が定時に終了しても、新宿に7時にしか到着できないことがかなりネックだと思うようになった。そもそも、出かけようという足が遠のく。また、意外と都心部に住むのにも費用が掛からないことを知った。そう大したことのない費用に対して、得られる環境は比較にならないほどいい。やっぱり現代においても人が文化を作るわけだから、やはりリアルな繋がりが得られるところに身を置くべき。「カレーは飲み物。」がこの地で生き残れるとは思えない。

 こんなこと言って暮らしてみて、結局また人が多すぎてきついとか言い出すんだろう。結局ないものねだりだとはいえる。また、今の場所に関する感想は坊主憎けりゃ袈裟まで憎いみたいな面もある。